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編集長コラム「デイビーのひと言」第4回
2010年登場の新型ロボットたちを振り返ってみる

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いよいよ2010年も終わろうとしていますが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。自宅でくつろいでいらっしゃる方もいれば、実家に帰省されている方、旅行に行かれている方など、みなさんそれぞれお過ごしのことと思います。ちなみに、ロボタイムズ編集部は年末年始もなく、稼働しております(笑)。12月はサイトの整備を進めていたこともあり、掲載本数が少なくなってしまいましたが、整備終了次第、また1月からはがんばります。ロボタイムズがいつ終わるかと心配な方も多いかも知れませんが、2011年06月までは絶対に存続させますし、それ以後もどんな形であれ、続けていくつもりです。今後もがんばっていきますので、引き続き応援いただければと思います。

さて、ここではあまり難しい話はせず、2010年に発表されたロボットを振り返ってみたたいと思います。ロボタイムズは今年08月からスタートしたわけですが、この5ヶ月間だけでも、驚くほど随分と発表されました。みなさんは、どのロボットが印象に残っていますか? 迫力という点で見ると、千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の「Core」がすごかったと思います。Coreは搭乗型ロボットのプロトタイプで下半身だけなのですが、すでに全高が190cmもあり、重量も230kgと、怖いぐらいの体格。しかし、何よりも日高的にツボに来たのは、足裏に備えられたショックアブソーバー機構で、これでロボットが巨大化してもちゃんと歩けるというのを感じました。上半身も備えた搭乗型ロボットの完全版は2012年の完成予定ということですが、その際もぜひリポートしたいと思っています(実際に乗ってもみたいです)。

そのほか、ロボタイムズが紹介した(オープン前に取材し、オープン後に記事を追加した機体も含めています)新型ロボットでは、以下の機体がありました。まずプロトタイプや特注のロボットです。発表順に紹介していくと、NASAとGMによる宇宙用ヒューマノイドロボットの2代目「Robonaut-2」(2月発表)、国際レスキュー研究機構、千葉工業大学、東北大学による災害対応閉鎖空間内探査ロボット「Quince」(4月発表)、富士通株式会社のコミュニケーション用ロボット「子ぐま型ソーシャルロボット」(4月発表)、アイ・ビー株式会社と株式会社セックが共同開発したセキュリティ用ロボット「インフォメーションロボット」(4月発表)、上海万博に出展したマッスル株式会社の壁面昇降ヒューマノイドロボット「夢ROBO」(5月発表)、株式会社菊池製作所のレスキューロボット「ミニレスキューロボ」(5月発表)、パナソニック株式会社の乾電池EVOLTAのキャラクターロボット3代目「エボルタトラベラー」(9月発表)、株式会社村田製作所の自転車型ロボットの3代目「ムラタセイサク君 Type ECO」(9月発表)、株式会社アールティと株式会社ブリリアントサービスのAndroid OSで動作するキャラクターロボット「RIC Android」(9月発表)などです。9台です。

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既に製品として発売中・リース中・稼働中のロボットとしては、トヨタ自動車などが開発した第4回 ロボット大賞を受賞したFAロボット「スペアタイヤ自動搭載ロボット(安全・快適に人と協働できる80W駆動の省エネロボット)」(1月稼働開始)、富士ソフトの小型ヒューマノイドロボットプラットフォーム「PALRO」(2月発表)、株式会社ココロの女性型ヒューマノイドロボット「アクトロイド-F」(4月発表)、独立行政法人産業技術総合研究所と川田工業株式会社によるヒューマノイドロボット「HRP-4」(9月発表)、株式会社ゼットエムピーの次世代自動車・モビリティ開発用プラットフォームの導入版「RoboCar 1/10 Lite」(9月発表)、三菱電機株式会社の産業用ロボットシリーズ「MELFA」の「RH-3SQHR3515」と「RH-3SDHR3515」(9月発表)、株式会社イクシスリサーチの超音波探傷ロボット「SAUT ROBOT」(11月発表)などがあります。全7台。また、一般への初公開となったが開発から10年経った今年03月となった本田技研工業株式会社のヒューマノイドロボットのプロトタイプ「P4」もありました。

ホビー・学習・ものづくり系としては、近藤科学株式会社の「カメ型ロボット01」(7月発表)、ヴイストン株式会社の「ビュートローバーH8」(7月発表)および「ビュートローバーARM」(12月発表)、イーケイジャパンの「たまロボ」と「光センサー・プログラミングカー」(ともに11月)などが新発売になりました。5台です。限定の新カラーバージョンということで、完全な新製品ではありませんが、近藤科学の「KHR-3HV BALCK LIMITED」もありますね。4月発売なので紹介記事そのものはないのですが、何度かイベントリポート記事に登場しているアイ・ビー株式会社の「ISAMARO」(4月発表)などもありました。

ちなみに、ロボタイムズ的に大変ありがたかったのは、アクトロイド-Fでしょうか。10月の産総研のオープンラボで撮影した動画「ACTROID-F in AIST Open Lab 2010 02」が、YouTubeで260万強の再生数となり、VIDEO AWARDS JAPAN 2010のテクノロジー・乗り物部門にノミネートされました。1月10日まで開催されていますので、未見の方は、ぜひこの際にご試聴いただければ嬉しいです。拍手ボタンを押された回数の多い動画の投稿者が賞をもらえたり、繁華街の屋外ビジョンで再生されたりするようです。ぜひ、アクトロイド-Fのかわいさを世間にアピールしてあげてください。

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それから、多数のロボットを撮影してきましたが、ベストショットを挙げてみたいと思います。個人的には産総研の「HRP-4C 未夢」の1カット(画像はこちら)です。CEATEC 2010で撮影したのですが、うつむき加減で伏し目がちの彼女はとてもかわいかったです。人は見る角度やちょっとした明暗、背景や衣服の色などにも影響を受けて、同じ表情でも随分と変わって見えるものですが、未夢はその点でいうと人と変わらないと実感します(これだけ似せて作っているのだから当たり前ですが)。未夢は、まだ100パーセント人の表情を再現できる構造にはなっていない(「お」の発音のような口をすぼめることなどができない)のですが、将来的にはそうした表情も実現できるようになるでしょうし、ますます人に近づいていくのではないかと感じさせてもくれた1枚だったとも思います。

そんなわけで、ロボタイムズで取り上げてきた、2010年のロボットたち、いかがだったでしょうか。力の続く限りロボタイムズを続けていきますので、来年も引き続きご愛顧ください。新しい記事を今後もご期待いただければと思います。それでは、よいお年をお迎えください!

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