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月1開催の競技会「チキチキロボマッチミニ!」
ルールや種目が変更された「8回目♪」をリポート

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ロボット専門ショップのRobotma.com(ろぼとまどっとこむ)では月1回のペースで、ロボット競技会「チキチキロボマッチミニ!」を開催中だ。8月22日に今年8回目となる「チキチキロボマッチミニ!8回目♪」が実施されたので、その模様をお届けする。

小型の機体やあまりパワーのない機体でも楽しめるようにと、開催競技の種類やルールが工夫されているのが同大会の特徴。機体重量は3.5kg以下に変更となり、今回は、「5m走」、「ジムカーナ」、「デュアルスラローム」、「玉入れ競争」の4種目が行われた。なお、デュアルスラロームと玉入れ競争は新競技で、ジムカーナもコースが変更となっている。格闘競技そのものは採用せず、極力、大型機と小型機、パワーの大小といった有利不利が極力少なくなるような形で競えるように考えられているというわけだ。

とはいえ、流石に大型機が完全に有利な競技もあり、5m走や玉入れ競争がそれ。一方で、ジムカーナは小回りが求められる上、大型機は引っかかりやすいので、小型の方がどちらかと有利だ。デュアルスラロームは大型が有利そうに見えるが、小回りが利かないと苦戦を強いられることも。また、そのデュアルスラロームも5m走も、カーペットの上での競技となるので、かなり足を取られやすいというのがポイント。リングなどとはまた異なる歩行モーションじゃないと、転びやすいという特徴がある。そのため、大型機でもすり足のような地面の上を滑らせるような足運びのモーションだと、結構苦戦してしまうという具合だ。

これら4種目は種目ごとに1位の20点から10位の2点まで2点刻みで得点が与えられる。4種目の合計得点で優勝者が決まるのだが、「ハンデ点」が用意されているのも同競技会の特徴のひとつ。ハンデ点は重量、足の長さ、足裏(縦、横)によって算出されるのだが、総じて小型でパワーのない機体がより多く点を得た状態でスタートできるのである。つまり、同競技会は、やや不利な小型機が先行して逃げ、有利な大型機が後から追いかけるという形になるのだ。しかも、最後の玉入れ競技も非常に運が左右する内容。大型でパワーのある(=格闘技が強い)機体が有利となるが、大玉であるサイコロをゲットしても、出た目によるので最悪の場合たった3点しか得られないことも。要は、最後まで一発逆転があり得るのが、同競技会なのである。

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今回参加したロボットは8台。ロボット名(五十音順)、チーム名、重量(g)、ハンデ点の順だ。

・ISAMARO/めぐもぐ/1857g/18
・ヴァールハイト/電気通信大学ロボットメカ工房/990g/32
・梅小鉢/Laboratorio・c4/1000g/31
・虎次朗G/軍曹さ~ん/900g/30
・震雷(しんらい)/ユウ・ヒロヒト/998g/31
・ソウガ/イガア/950g/27
・で・か~る/道楽、/2800g/14
・デシュミット/GR2/2900g/14

ちなみに、ISAMAROとはろぼとまオリジナルの二足歩行ロボット。めぐもぐさんことみさきめぐみさんは、この日のMCを担当し、会場の華となっていた女性である。またそのほかのロボットに関して簡単に説明すると、虎次朗GがG-ROBOTSで、それ以外はみなオリジナルの機体だ。

競技は、まず5m走から。前述したようにろぼとま店内のカーペット上がトラックで、2機が同時に出走し、左右を交代して2回トライする。2回のうち、早い方を公式タイムとする形だ。タイムは、デシュミットが10秒42を記録し、20点を獲得した。2位は機体にとってホームグラウンドだったことが大きかったか、19秒42でISAMARO。記録は、以下の通りだ。

【5m走結果】
1位:デシュミット/10秒42/20点
2位:ISAMARO/19秒42/18点
3位:ソウガ/20秒07/16点
4位:震雷/25秒81/14点
5位:ヴァールハイト/35秒84/12点
6位:虎次朗G/57秒48/10点
7位:梅小鉢/1分3秒76/8点
8位:で・か~る/1分29秒70/6点

【総合順位】
1位:45点/震雷
2位:44点/ヴァールハイト
3位:43点/ソウガ
4位:40点/虎次朗G
5位:39点/梅小鉢
6位:36点/ISAMARO
7位:34点/デシュミット
8位:20点/で・か~る

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続いては、ジムカーナ。4本のポールの回りを複雑に周回するルートとなっており、また直線部分は横歩行禁止など、得てして、大型機はポールに引っかかりやすくて不利な競技。しかし、ここでもデシュミットは群を抜く大型機の実力を遺憾なく発揮し、49秒78という2位に約10秒の差をつけるタイムでゴールした。大型機がジムカーナで下位に沈まないとなると、小型機はこの後が厳しい。これは、オペレーターのGR2さんの操縦テクニックと、その操縦に応えられるレベルに機体を仕上げてきたビルダーとしての技量を評価すべきだろう。



【ジムカーナ結果】
1位:デシュミット/49秒78/20点
2位:ヴァールハイト/59秒23/18点
3位:ソウガ/1分2秒39/16点
4位:虎次朗G/1分3秒/14点
5位:ISAMARO/2分17秒89/12点
6位:震雷/2分20秒42/10点
7位:梅小鉢/5分25秒54/8点
8位:で・か~る/8分38秒33/6点

【総合順位】
1位:62点/ヴァールハイト
2位:59点/ソウガ
3位:55点/震雷
4位:54点/虎次朗G
4位:54点/デシュミット
6位:48点/ISAMARO
7位:47点/梅小鉢
8位:26点/で・か~る

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2種目を終了した時点で、どちらもデシュミットが制したものの、やはりハンデの効果は大きく、トップのヴァールハイトとは8点差で4位。ハンデ点は、少なすぎるのはもちろんだが、差がつけ過ぎてもよくないので、なかなかバランスのいい感じである。

そして、3種目目は、新競技のデュアルスラローム。走り抜ける距離は5m走と同じだが、途中にコーンが3個置かれており、コーン同士の間を右に左にスラロームしながら走り抜けていくという競技。説明するまでもないが、実際には5m以上を走る形になる。2機同時スタートなので、スピードが変わらない場合は接触する可能性もある。こちらもスタート位置を左右入れ替えて2回出走し、早い方を公式タイムとする内容だ。結局、ここでもデシュミットがトップとなり、20点をゲットした。ただし、どれだけ早いタイムを出して1位になっても、2位とは2点差しかないところも、なかなか絶妙なルールである。

【デュアルスラローム結果】
1位:デシュミット/14秒54/20点
2位:ISAMARO/30秒26/18点
3位:震雷/31秒25/16点
4位:ソウガ/33秒45/14点
5位:で・か~る/36秒14/12点
6位:ヴァールハイト/40秒06/10点
7位:虎次朗G/1分11秒65/8点
8位:梅小鉢/1分20秒87/6点

【総合順位】
1位:74点/デシュミット
2位:73点/ソウガ
3位:72点/ヴァールハイト
4位:71点/震雷
5位:66点/ISAMARO
6位:62点/虎次朗G
7位:53点/梅小鉢
8位:38点/で・か~る

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3種目を終了して、遂にデシュミットがトップに。震雷までは1点差で続いており、最終競技の玉入れ競争の結果次第に。玉入れ競争は、ジムカーナで使用したリングを使用し、2ヶ所のコーナーに玉を置くエリアが設定されている(実際には、玉入れというよりは、玉載せ)。玉は2種類あり、手でつかんでも足で蹴っても身体ごと押してもいいのでエリアに載せれば得点。サイコロが大玉で、出た目が得点となり、お手玉が小玉で1個1点。しかも、サイコロは、3分の制限時間内なら出た目をいくらでも変えることも可能となっている。なお、2機で対戦する形となるので、相手の運搬行為を妨害してもいいし、相手のエリアに載っている玉を放り出してもよい(ただし、エリアは段差がかなりあるため、登るためのモーションが必要)。大型のパワーのある機体がかなり有利だが、体格によっては、手がお手玉に届かないといったこともあるので、エリアに持ち上げるのに苦労する可能性もある。

対戦の組み合わせは、1試合目は、デシュミット対ISAMAROだ(動画01)。めぐもぐさん、試合前から既に戦意喪失状態である。第2試合は震雷対ソウガ(動画02)。そして、第3試合が虎次朗G対ヴァールハイト(動画03)。最後の第4試合が、で・か~る対梅小鉢(動画04)。どれも熱戦だったり、味のある闘いだったりと、見応えのある試合となった。ムービーも収録したのでぜひご覧いただきたい。

【玉入れ競争】
1位:デシュミット/23点
2位:ソウガ/12点
3位:虎次朗G/8点
4位:ISAMARO/3点
4位:ヴァールハイト/3点
4位:震雷/3点
7位:で・か~る/1点
8位:梅小鉢/0点

【総合結果】
1位:デシュミット/97点
2位:ソウガ/85点
3位:ヴァールハイト/75点
4位:震雷/74点
5位:虎次朗G/70点
6位:ISAMARO/69点
7位:梅小鉢/53点
8位:で・か~る/39点

以上、チキチキロボマッチミニ!8回目♪いかがだっただろうか。なかなかハンデ点システムはいい仕組みだと思われるので、「勝てないから……」と遠慮がちな人も、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。市販機のG-ROBOTSでも70点で5位(玉入れの結果次第では表彰台もあり得た)というぐらい十分に楽しめる内容なので、ぜひ検討してみてほしい。なお、次回「9回目♪」はすでに受け付けを開始しており、9月19日日曜日13時からスタートだ。

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