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三菱電機の産業用ロボット「MELFA」シリーズに
天吊り設置水平多関節タイプの新型が登場

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三菱電機株式会社は本日10月05日より、産業用ロボットシリーズ「MELFA」の新製品2機種「RH-3SQHR3515」と「RH-3SDHR3515」を発売する。前者は、三菱電機が提供する生産現場の連携ソリューション「iQ Platform」の中に組み込める仕様で、後者はスタンドアローンで使用するタイプだ。最大可搬質量はともに3kgで、価格もともに262万5000円(税込)。

細かな部品の移動や組み立てに高速動作の水平多関節型ロボットが多用されているのが、今日の電子機器や車載用機器、医薬品の生産現場だ。三菱電機では、さらなる高速動作を実現し、動作領域にも制限がない形とするため、またビジョンセンサと組み合わせて検査作業やトラッキング作業にも対応できることを目的として、天井から吊り下げるタイプの水平多関節型ロボットを発売したという経緯だ。

特徴は大別して3つ。「高速動作かつ高精度」、「動作領域に制限のない天吊り設置水平多関節型」、「iQ Platform対応によりロボットシステムの構築と保守が容易」となっている。高速動作かつ高精度を実現しているのが、まず同社開発の超低慣性モータと高剛性アームだ。負荷1kgで、水平300mm、上下25mmの往復動作のサイクルタイムは、従来製品「RH-6SDH3520」(最大可搬質量6kg)と比較して3割向上し、0.32秒となった。また、水平面内の位置繰り返し精度も従来比で2倍となっており、±0.01mmの高精度を実現している。

ふたつ目の特徴だが、これは天井に設置するタイプのため、動作領域が平面図で見た場合に円を描くことができ、A地点からB地点への水平方向の動作の場合は迂回なしで最短距離を結べるというわけだ(床置きタイプの場合、平面図で見て動作領域がCの字やドーナツ型となり、遠回りとなる)。カバーできる空間は直径700mm、上下150mm。また、ロボット自体の省スペースも特徴となっている。

3つ目の特徴だが、こちらは冒頭で述べたように、RH-3SQHR3515のみの特徴となる。iQ Platformは、「マルチCPU間高速ベースユニット」に、シーケンサ、モーションコントローラ、ライン向けCNC機器、ロボットコントローラを自在にスロットインすることが可能なプラットフォームだ。互いのデータ通信をより高速で行え、かつコントローラ間制御の親和性が高い点が特徴である。生産設備の開発・生産・保守コストを削減できるのが、iQ Platformというわけだ。RH-3SQHR3515は、iQ Platform対応のシーケンサや表示器から直接の操作や制御が可能で、エラー状態やメンテナンス情報などのモニタリングも表示可能。またロボットの制御に関しては、シーケンサ言語だけで容易に扱える点も特徴のひとつとなっている。

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