ゼットエムピー1/10ロボットカーの導入版
「RoboCar 1/10 Lite」を受注開始、発売は12月
株式会社ゼットエムピー(以下、ZMP)は、2009年06月に発売を開始した次世代自動車・モビリティ開発用プラットフォーム「RoboCar」の導入版の「RoboCar 1/10 Lite」(以下、Lite)を開発。12月にユーザーの手元に届く形で、現在受注を開始している。価格は一般が41万7900円(税込)、アカデミック版が31万2900(税込)だ。フルスペックの「RoboCar 1/10」(以下、RoboCar)は、SDKなども含めたフルパッケージが一般で89万2500円(税込)、アカデミック版でも72万2400円(税込)。画像処理用の「RoboVision SDK 2010」を含まないバージョンでも一般が84万円(税込)、アカデミックが66万9900円(税込)となっており、Liteは半額以下となっている。
RoboCarは、実車の1/10サイズで実験や研究を行えるという従来にないコンセプトが評価され、自動車メーカーや関連メーカー、大学や研究機関などへ1年間で70ユーザー、約100台を販売済み。そうした中から出てきたのが、特に大学の研究者からの要望ということだが、教育用とのリーズナブルな実験機ということだった。そこで、Liteは画像処理機能や制御機器を省略し、汎用的なパソコンで学習が可能なようにし、導入用として価格を大幅に抑えることに成功したというわけである。
特徴として、RoboCarと同様にLiteも1/10サイズの自動車型教材として使えることから、実社会につながる自動車を題材とした各種教育を行なえることがひとつ。パソコンやカメラを接続することで、画像認識や経路計画などの実施も可能だ。またセンサの追加も用意で、レーザレンジファインダや障害物センサを備えることで、より高度な制御も行なえるようになる。また、日本ナショナルインスツルメンツ製開発環境「LabVIEW」にも連携が可能となっており、グラフィカルにプログラミングできる形だ。
また、RoboCarおよびLiteの用途としては、自動運転や自律移動、障害物回避、隊列走行など自動車・移動体・次世代モビリティの教育がまずひとつ。走行・制御時の加速度の測定や与えるトルクと車速の関係など自動車の運動力学の基礎教育、システム設計・構築の題材といったところだ。
製品構成は、Liteに加え、SDK(サンプルプログラム、ドキュメント、マニュアル、ケーブル類)となっている。