ヴイストンから車両型ロボットの新製品
学習・ものづくり向け「ビュートローバー」
ヴイストンは7月28日、ルネサス エレクトロニクス製マイコン「H8/36064G」を採用した、プログラミングおよびものづくり教材向けの車両型ロボット「Beauto」シリーズの新機種「ビュートローバー(Beauto Rover)」(画像01)の販売を開始したことを発表した。価格は6300円(税込)で、同社Webショップおよび同社ロボットセンター秋葉原店、同福岡ロボスクエア店、秋月電子通商にて購入可能だ。
CPUボードは、新開発の「VS-WC003LV」(画像02)。LED・モータ出力・センサ入力機能を備え、H8マイコン搭載により、入門者から上級者まで、プログラム学習が可能となっている。また、同CPUボードはHIDに準拠しており、自動的にドライバがインストールされる仕組みだ。USBボードに接続するだけで、すぐに使用が可能となる。さらに、昇圧電源回路を内蔵しているので、2本の単3乾電池で駆動できる点も経済的だ。
オプションパーツも豊富に用意されており、I/O拡張ボード、ロータリエンコーダ拡張セットなどの機能を追加することができるようになっている。主なオプションパーツは以下の通り。
・I/O拡張ボード「VS-WRC004LV」セット(画像03):3150円税込 ※最大モータ出力6ch、センサ入力7chまで増設可能。ルネサス エレクトロニクス「E8a」接続可能 ・エンコーダ拡張セット(画像04):2625円(税込) ※エンコーダ搭載で、ロボットの速度や動作距離の測定が可能 ・ローバー用無線操縦セット(画像05):6300円(税込) ※ロボット専用無線コントローラ「VS-C1」(画像06)との接続用コネクタセット ・赤外線センサ(画像07):525円(税込) ※障害物やライン、床の検知が可能(製品には2個付属)
ビュートローバーの特徴のひとつが、2通りの方法でプログラミングの学習ができること。同製品には、制御用の専用プログラム「ビュートビルダー2(Beauto Builder2)」(画像08)が付属しているが、このソフトがビジュアルライクな仕様となっており、前進や旋回、センサ入力による分岐といった各種ブロックをおいていくだけで、ビュートローバーを制御できる仕組みだ。フローチャートを用いたプログラミングの概念やアルゴリズムを学べ、初心者が学習教材として利用しやすくなっている。
その一方で、搭載しているマイコンH8用に、ルネサス エレクトロニクスが無償配布している統合開発環境「HEW」(画像09)を用いたC言語による組み込みプログラミングにも対応。上級者向けの本格的なC言語学習にも利用できるというわけだ。
また、ものづくり教材としても考慮されており、改造がしやすい作りになっている。メインフレームは5mmピッチのユニバーサルプレート状(画像10)に設計されており、センサ位置の変更や新たな部品の取り付けなどが容易に行える形だ(画像11)。よって、同製品をベースにした、独自のロボットも作りやすいというわけだ。
そのほか、車両型ロボットとしてポイントとなるパーツのギアボックスには、タミヤ製「ダブルギアボックス」(画像12)を採用。ギア比を4通りに変更可能で、ライントレース競技などでもコース状況やルールなどに応じた対応がとりやすい設計となっている。スペックは以下の通りだ。