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TOP >  イベントリポート >  記事2011年01月27日-a

アールティ主催のサッカー大会 at StudioASIMO前
スピード☆スターズ2週連続でロボットサッカーを制す

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複数のロボットサッカー大会が開催された昨年12月。その中で、秋葉原駅から徒歩3分のダイビル2FにあるStudioASIMO(株式会社エンターテイメントボウル運営)前という絶好のロケーションで行われたのが、11日の株式会社アールティ主催大会(以降、RTサッカー大会)だ。リポートが遅くなってしまったが、日本で現在、ロボットフットボールクラブを名乗る全5チームが集結した初の大会となったその模様を全試合動画収録でお届けする。

今回参加したのは、RFC愛知、RFCオータムリーフ、RFCバンブーブリッジ、スピード☆スターズ、トリニティの5チーム。RFC愛知以外はすべて首都圏のチームで、この4チームが顔を揃えることは多いのだが、RFC愛知はその名の通り、中京圏のチーム。今大会のために遠征してきたことから、2010年12月現在、RFCを名乗っているチームすべてが集結することとなったというわけだ。

一般的なロボットサッカーと違うのは、一部のルール。得点に絡みそうなゴール前のプレーで、攻撃側も防御側も1対1で戦わないとマルチプルオフェンスやディフェンスという反則を取られてしまうのだ。これは、ロボカップのサッカーのルールをベースにしているからだそうで、ゴール前がゴチャゴチャにならない仕組みだが、逆にゴール前の混戦による迫力が欠けてしまうところもある。慣れていないというのもあるが、反則を取られるのを恐れて多くの選手が立ったままという状況が何度か見られ、なかなか微妙なルールであった。またサッカーのフィールドの面積に関しては、全長が4mで全幅が3mなのでやや小さめかもしれない。それに合わせてあるのか、ゴールマウスが非常に小さかったのも特徴といえよう。キーパーが立つとほとんどふさがってしまい、ループシュートか、キーパーを引きずり出して無人になったところに蹴り込むといった方法を採らないと得点するのが難しく、これは主催者サイドも次回には改良するとしていた。また、フィールド表面は板敷きではなくて硬めのカーペット。手触りは滑らかだったが、歩行モーションによっては板と比べると足が引っかかることもあったかも知れない。

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大会の流れは、まず参加全チームが総当たり戦を行なう予選リーグを実施。勝利チームには3点、引き分けには両チーム1点の勝点、同点の場合は得失点差を見るというサッカーでお馴染みの方式で順位付けを行い、上位2チームが決勝戦を行うという流れだ。予選リーグの試合時間は、前後半3分、ハーフタイム1分で行われ、延長戦はなし。5チームが参加しているので、予選リーグは全20試合が行われた。

予選リーグの様子からすると、スピード☆スターズとトリニティが一歩リードという具合だ。スピード☆スターズは前週にKONDO ROBOSPOTで行われた第23回KONDO CUPのオープンクラス(記事はこちら)を制しており、メンバーはその時と同じサアガ、ストライカー、虎太郎Jr.(キーパー)。トリニティは、同チームとしては第23回KONDO CUPに参加していないのだが、クロムキッドとガルーは個人参加してチームロボ道楽を結成してスピード☆スターズと戦っており、両チームほぼ2週連続の対決という状況だ。両チームの予選での対決は第1試合。両チーム譲らず、0-0の引き分けとなっている。最終的に、スピード☆スターズが3勝1分けで勝ち点10で1位通過し、トリニティが勝ち点8で2位通過。予選リーグでは着けられなかった勝敗を決勝で果たすこととなった。

決勝は前後半5分、ハーフタイムは1分で行なわれる。スピード☆スターズもトリニティも両者一進一退の攻防を展開するが、0-0の同点で迎えた後半、遂にストライカーが1点を上げ、そのままスピード☆スターズが逃げ切り優勝となった。これでスピード☆スターズは二週連続で優勝したことになり、まさにスピード☆スターズ時代の到来は決定的なようだ。このチームの唯一弱点といえないような弱点を上げるとすれば、チームは3名構成なので、万が一故障が出た場合、交代要員がいないというところぐらいか。

そして、オールスター戦として行われた、7対7の特別試合。二足歩行ロボットがこの台数でロボットサッカーを行うのはおそらく史上初となるはずで、まさに記録的な1戦。さすがに14台が一度にフィールドに入ると、4m×3mでは狭くなってしまったが、さすがに迫力が違う。特に、ボールを追って多数の機体が一斉にゴールへ向かっていったりする時は、キーパーをしているとものすごい迫力らしい。この7対7オールスター戦も前後半共に動画で収録しているので、ぜひ見てほしい。

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また、7対7ができるのだから11対11もできそうな感じだが、今回から推察すると、オペレーターの操縦スペースが問題になりそうである。もちろん、14台の時点で4m×3mのサイズだとフィールドが狭いので、22台となるのなら、少なくとも倍は必要なのではないだろうか。フィールドが大きくなれば、結果的にオペレーターも周囲に立ちやすくなるというメリットもある。あとは問題となりそうなのが、両チームともユニフォームを着る必要が絶対にあるだろう、というところ。今回は目印は付けたものの、ジャンケンで分けた即席のチームだったのもあってやはりとっさに判断するのは難しかったようだ。結果は、Aチーム(動画で右エンド)のサアガがループシュートで得点し、1-0で勝利している。

なお、次回大会のスケジュールはまだ決まっていないが、ゴールマウスをもっと拡大すると主催のアールティの代表取締役である中川友紀子氏が宣言しているので、時期は未定だが開催はされるものと思われる。次回はぜひロボットの台数が22台以上になるような多数のチームや個人参加をしてもらって、オールスター戦では史上初の11対11のフルサッカーを実現してもらいたい。

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