インテルも大いに注目のロボットテクノロジー
仏アルデバラン・ロボティクス社1300万ドルの資金を調達
世界でも最も売れているヒューマノイドロボット・プラットフォーム「NAO」を開発した仏アルデバラン・ロボティクス社(以下、アルデバラン)は8日、CPUメーカーとして知られたインテル社の投資部門インテル・キャピタル社を筆頭とした複数の企業から、新規のベンチャー基金で約1300万ドルの資金を調達したことを発表した。インテル・キャピタルのほか、フランス国内のベンチャーキャピタル企業のiSource社、CDC Innovation社、CAPE(Crédit Agricole Private Equity)社などが投資を行っている。
アルデバラン・ロボティクスの創設者でCEOのブルーノ・メゾニエ氏は、以下の言葉をコメント。「インテル・キャピタル社との協力体制は、アルデバランが現在のビジネスを推進し、これまでに開発してきた技術を最大限に高める助けとなるステップです。我が社の製品には、さまざまな用途にわたってソリューションを提供できるという柔軟性があり、今回の投資は操業効率を推進し、そしてビジネスを新規市場へと拡大していくためのさらなる研究の大いなる助けとなるでしょう。インテル社製品はロボット工学が必要とする要求を処理していくのに最も適しています。今回のインテル・キャピタル社による投資により、アルデバランはこれから発生していく産業のキープレイヤーとなるでしょう」とした。また、「常に革新をよしとし、世界的なコンピュータ市場のトップに躍り出てきた企業の目に留まり、そして信頼という素晴らしい証しをいただけたことは、我々にとって最も重要なことです」とも述べている。
一方のインテル・キャピタル側は、西ヨーロッパおよびイスラエル担当マネージングディレクターのマルコス・バティスティ氏がコメント。「ロボット工学部門は、インテル・キャピタルが長らく興味を抱いていた分野です。アルデバランによる、音声によるやり取りや映像解析などの分野における成果は、知覚コンピューティングによる進歩に、間違いなく光をあてました。そしてさまざまな分野にわたり、革新的な製品そしてソリューションを提供できる可能性を秘めています」としている。
なお、アルデバラン・ロボティクスは2005年にフランスで設立し、中国、アメリカにオフィスを持つ。また、今年に入って日本にもオフィスをオープンした(平行して日本総代理店を株式会社アールティが務めている)。45人の技術者および博士号取得者を含む120人が所属。世界35ヵ国の研究現場や教育現場などに、これまで約1500体のNAOを販売している。