TOP >  最新ニュース >  先週のニュース >  ニュース記事2011年07月28日-a

【8月の競技会系イベント情報】6日・7日に「inrevium杯
第11回レスキューロボットコンテスト」本選を実施

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去る6月26日に予選が行われ、14チームが通過した「inrevium杯 by 東京エレクトロンデバイス 第11回レスキューロボットコンテスト」。競技会本選が、いよいよ8月06日(土)と7日(日)に開催される。会場は神戸サンボーホールで、入場料は無料だ。ちなみに、予選1位通過を果たしたのは、当サイトの特集記事「『ビュートローバー』でものづくり、そしてプログラミングを学ぼう!」の著者である近藤隆路氏が監督し、同じく著者のひとりで近藤氏に学んでいる播田将樹氏らが所属する大阪工業大学ロボットプロジェクトの「大工大エンジュニア」。

スケジュールは、初日にまずファーストミッションが2チームずつ計7競技が行われる。この内の5チームがファイナルミッションに進出する。2日目は、ファーストミッションを突破できなかったチームによるセカンドミッションが3競技行われ、3チームが進出となる。ファイナルミッションは8チームによる4競技という具合だ。2日目はセカンドミッションとファイナルミッションの間に小学生以下対象の「レスコンロボット操縦体験」が行われる。

競技は、被災した街の1/6スケールの模型(実験フィールド)を舞台に1競技2チームによって行われる。もちろん、相手チームの妨害などはレスキュー精神に反する行いとして最もしてはいけないことなので、一切禁止だ。実験フィールドには被災者(要救助者)に見立てたセンサ搭載の人形、愛称「ダミヤン」が4体(1チーム2体の分担)が助けを求めており、チームはレスキューロボットを用いて、制限時間の8分以内に「早く」なおかつ「やさしく」救助していくのである。評価は、ダミヤンに対するダメージ(フィジカルポイント)、救出状況(ミッションポイント)、審査員ポイントを総合した点数で決定。救出状況は、「現場到着」(ダミヤンのいる現場に到着)、「救出完了」(ダミヤンを道路へ救出した)、「搬送完了」(ダミヤンをスタート地点のロボットベースへ搬送した)の3段階がある。

また本選では、チームメンバーが目視しての操縦者への支援などは一切なしで、ロボット搭載のカメラとヘリテレのカメラ映像のみでコントロールルームから操縦を行っていく。そしてダミヤンの救助は、予選では審判による目視でのジャッジだったが、本選では内蔵センサを用いて「苦痛を数値化」する仕組みだ。首の痛み、胴体の痛み、振動(衝撃)、傾きの4つの苦痛を3軸加速度センサと圧力センサを用いて判定しており、急ぐあまりに粗雑にダミヤンを扱うと、救助したのか暴力を加えたのかわからなくなってしまい、マイナスポイントになってしまうというわけだ。

それから前回までと変わったのが、倒柱ガレキの形状。これまでは角柱だったのだが、今回は円柱となり、転がりやすいために乗り越えるのが難しくなっている。さらに、屋内ガレキとして今回は柱状ガレキも導入され、ダミヤンを救出するためのガレキ除去作業がより難しくなったという具合だ。

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なお、展示イベント「まなぼう!まなぼう! ロボットランド」が神戸サンボーホール1階で両日開催される。そのほかにも参加型イベントも用意されており、「レスコンシーズジャンボリー2011 in KOBE(ミニレスコンを楽しもう)」(両日開催、小学生以下対象、当日受付、無料)、「親子ロボット工作教室(初級)」(初日開催、小4~中3対象、定員12組、はがきによる事前受付、参加費5250円)、「ミニレスキューロボットを作ろう」(2日目開催、小学生以上対象、はんだごて作業あり、当日受付、無料)、「レスコンロボット操縦体験」(2日目開催、対象小学生以下、当日受付、無料)、「セグウェイ試乗会」、卓上工作機械「巧み君」(ユニテックシステム株式会社)デモンストレーションなどがある。

そのほか、レスコンからのメッセージ「がんばろう日本!」が初日の競技後に発信される予定。2日目のミッション終了後、表彰式・開会式前にはNPO法人国際レスキューシステム研究機構の副会長でもある京都大学教授の松野文俊氏による「速報:東日本大震災におけるロボット技術を用いた支援活動」と題した講演も予定されている。

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