昭和大学とテムザックが開発した新型の歯科患者ロボット
「昭和花子2」が同大学へ導入実施、近くヨシダから販売も
6月29日に昭和大学で発表が行われた、同大学と株式会社テムザックが中心となって開発した歯科患者ロボット「昭和花子2」。同大学へ導入されたことも合わせて発表された。昭和大学歯学部歯科矯正学教室では、10年前より早稲田大学理工学術院高西淳夫研究室、工学院大学工学部機械システム工学科髙信英明研究室と共同でシミュレーション工学を応用した高度技術修練用ロボットを研究・開発してきており、昭和花子2は4代目のモデルとなる。2009年に発表された第3世代の「昭和花子」の改良型だ。
昭和花子2の特長は、よりリアルな再現性とユーザビリティが追求されていること。高機能で、かつ人に近い形状と存在感が実現されている点がまずひとつ。使いやすさも考慮されていて、歯列あるいは粘膜部などの消耗品を容易に交換できるなどメンテナンス性がアップし、さらに耐久性そのものも向上が図られている。動作としては、疼痛時を想定した不意の首振り、くしゃみや咳(むせ)などを任意に起こすことができる。舌内の接触センサにより嘔吐反射や、診察時の患者の開口疲労まで再現済みだ。
昭和花子2の販売に関しては、歯科医療総合商社の株式会社ヨシダが準備中。診療参加型臨床実習の事前研修アイテムとして期待しているという。