三菱重工の全自動無人運転車両システム
米マイアミ国際空港で9月09日より運転開始
三菱重工株式会社は9月09日、同社の米国法人である米国三菱重工業が取り組んでいた、マイアミ国際空港の全自動無人運転車両システム(APM:Automated People Mover)が完成し、運転を開始したことを発表した(プレスリリースはこちら)。
APMは空港(Miami International Airport:MIA駅)と近隣の複合交通ターミナル(Miami Intermodal Center:MIC駅)を結ぶ全長約2kmの新交通システム。これまでのバスに代わって両駅間を片道約4分で結ぶ。お台場の東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)のように完全自動運行で無人走行し、電気駆動のために排出ガスが発生せず、またゴムタイヤ方式を採用していることから走行が滑らかで低騒音となっている。
同プロジェクトは2008年09月に住友商事株式会社の協力を得て受注し、建設開始後約3年での完成となった。米国三菱重工が据付工事を含むシステム全体のとりまとめを行い、日本サイドは基本設計および車両・信号設備の供給を担当。同社の米国向けAPMシステムは、マイアミ国際空港北ターミナル線、ワシントン・ダレス国際空港、アトランタ国際空港に続いて4件目となった。また、5年間の運行・保守も米国三菱重工が請け負っている。米国以外にも、シンガポール・センカン/ブンゴル線、香港、シンガポール・チャンギ、韓国・仁川、ドバイの各空港などでAPMシステムは受注を増やしている。そのほか、2011年03月にはマカオ向けシステムを一括受注した。
国内では2010年06月に前述したゆりかもめ向けアルミ合金製車体を採用した新造車両108両(18編成)の受注しており、2013年度から順次納入して営業運転される計画だ(プレスリリースはこちら)。