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【ロボット名鑑】日立製作所「日立搭乗型移動支援ロボット」
全天候対応のひとり乗り用試作型パーソナルモビリティ

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2011年03月25日に内閣総理大臣によって、日本初のモビリティロボット実験特区として認定された茨城県つくば市。同年06月02日からは、つくばエクスプレスのつくば駅周辺と研究学園駅周辺にて、モビリティロボットによる公道実験がスタートした(記事はこちら)。実験開始当初から参加した企業のひとつが、株式会社日立製作所だ。同社が、公道実験に投入したのが、つくばチャレンジ2010(記事はこちら)でトップタイムで完走した「Sofara-T」をベースとした、「日立搭乗型移動支援ロボット」である。公道実験開始初日のキックオフセレモニーが一般への初公開となった。

日立搭乗型移動支援ロボットは4輪車型で、イメージとしてはひとり乗り用の小型乗用車。サイズは全長1494mm×全幅698mm×全高1627mmで、車両重量は200kgとなっている。搭乗者の体重制限は特になく、シートに座れる体格の人なら問題ないそうだ。モータの出力は0.5kWで、バッテリ定格は50V、24Ah(2時間)。ブレーキは主制動用としてモータ回生機構、駐車用としては電磁ブレーキを採用している。最高速度は操縦モードで時速9.5km/h、支援(自動運転)モードでセニアカートなどと同じ時速6km/h。時速9.5km/hというのは、ロボット特区の制限速度である時速10km/hを超えないための設定だ。特徴は、高精度に自己位置を認識して目的地まで正確に誘導することと、路面の凹凸や歩行者、障害物などを検知して危険回避移動を支援する仕組みとしている。

センサ構成はSofara-Tとほぼ同一で、まずルーフ部分にGPSセンサがひとつと、環境認識用2次元レーザーレンジファインダがふたつ。前方用としてルーフ近くにステレオカメラが備えられ、下部には可動型(首を振る)の環境認識用3次元レーザーレンジファインダがひとつある。後部には人の接近などを感知するための側・後方監視用レーザーレンジファインダが左右にひとつずつ。後方監視用カメラも用意されており、コックピット上部にその映像を映し出すモニタが設置されている。乗り込み方は、前面キャノピーが上側にスイングしてオープンする前乗り方式だ。そのほか、ウィンカーやブレーキランプ、ヘッドランプも装備。ちなみに、前方認識用のステレオカメラは、日立が富士重工(スバル)と共同開発した、スバルブランドの主力車「レガシィ」などに搭載されている運転支援システム「EyeSight」で採用されているものとはまた別に開発したものだそうである。

高精度の自己位置認識と目的地までの正確な誘導が機能的な特徴のひとつとして前述したが、実験初日の段階では実際には同ロボットに運転支援モードは搭載されておらず、搭乗者による操縦のみで移動が行われた。搭載されなかった理由としては、無人機のSofara-Tのアルゴリズムでは、有人機にとっては適していない部分があるためだ。障害物回避の際のステアリング操作のタイミングや舵角の量などを、搭乗者を考慮した優しいものに変更する必要があるためだという。高精度な位置検出や目的地までの誘導、路面の凹凸や障害物の検知といった機能は既にSofara-Tで実現しているので、改良したアルゴリズムを近いうちに搭載する予定としている。

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