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TOP >  メディア >  映画 >  記事2011年09月17日-a

ロボット系ガジェットも多数登場! 本日9月17日から公開の
映画「スパイキッズ4D ワールドタイム・ミッション」

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2000年代初頭に3作が公開され、いずれもヒット作となったアクション映画「スパイキッズ」シリーズ。エリートスパイを両親に持つお姉ちゃんと弟が、ひょんなことからスパイとなり、数々のガジェットを駆使して悪と戦う内容である。そんな人気シリーズが、主人公の子どもたちを一新して、新シリーズとしてよみがえった。本日、9月17日(土)から全国ロードショーの「スパイキッズ4D ワールドタイム・ミッション」(監督:ロバート・ロドリゲス、配給:松竹/アスミック・エース)を紹介する。

今回のスパイキッズは、レベッカ(演:ローワン・ブランチャード)とセシル(演:メイソン・クック)という双子のウィルソン姉弟で、年齢は見た感じで小学校中学年、10歳ぐらい(画像2)。また、本作は前3作から時間は流れているものの同じ世界であり、前主人公の姉・カルメン(演:アレクサ・ヴェガ)と弟・ジュニ(演:ダリル・サバラ)のコルテス姉弟もキッズから大人になって登場(役者もそのまま同じ)。そして、レベッカとセシルのお父さんのウィルバー・ウィルソンと、そのウィルソンの再婚相手で、世界最大の秘密諜報組織「OSS」のトップエージェントのマリッサ・コルテス=ウィルソン(演:ジェシカ・アルバ)、ふたりの間に生まれたベビー(レベッカとセシルとは異母兄弟)も活躍する。

ストーリーは、マリッサが自分がスパイであることを内緒にしてウィルバーと結婚したことから(レベッカとセシルの実母は他界している)、姉弟たちが時間犯罪に巻き込まれていくことになる。マリッサは、微妙な年頃に入りつつあるレベッカとどうもソリが合わないことから、クロノス・サファイアという世界にひとつしかない宝石をあしらったペンダントをプレゼント。しかし、それはマリッサの最大のライバルである時間犯罪者「チックタック」と、その相棒となった謎の犯罪者「タイムキーパー」が発動させた、世界の時間の流れを加速させる「アルマゲドン装置」を止められる唯一のものだったのだ。そのため、姉弟たちはチックタックとタイムキーパーの部下たちに狙われ、冒険に否応なく参加することになる。

そして保護してもらったOSSで、前作の主人公のカルメンと出会ってスパイキッズの話を聞いたことから(ただし、スパイキッズ部門は活動停止となっていた)、数々のガジェットを半ば強奪するようにして身につけ、世界を救うための戦いに挑んでいくのであった。世界の時間はどんどん加速していき、このままでは地球が滅亡してしまう。はたして新スパイキッズと、子連れ女スパイとして現役復帰したマリッサ&ベビー、そして元スパイキッズらは世界を救えるのか!? ということで、後は劇場でお楽しみいただきたい。

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続いては、「4D」について。3D映画ならわかるけど、4D映画って何? 3次元+時間の4次元時空のことか思うかも知れないけど、実は3D映画であることに加え、「匂い」を1Dとした「4D映画」であるということなのだ。臭覚は五感であり、次元とは関係ないでしょ、などというツッコミはなし(笑)。大学の研究室とか科学館の体験型展示施設とかテーマパークのアトラクションならいざ知らず、これまで少なくとも映画では観客に場面ごとに匂いをかがせるといった試みはなく、史上初の試みである。

ちなみにどういう仕組みかというと、事前に「匂いが印刷されたカード」が渡されるので、スクリーンに番号が点滅したら、その番号が印刷された匂いの印刷された部分をこするのである。すると、指やカードそのものから匂いが出てくるので、かげばいいというわけ。本作、まだオムツをしている赤ちゃんも登場して、ブリブリっとやったりするのだが(笑)、さすがにそういう不快な臭いはないのでご安心を。

それからロボタイムズ的に見てほしいのは、OSSが開発したスパイガジェットの数々。結構ロボット系もあったりする。まずそのトップバッターが、主人公たちの家で飼われているロボット犬「アルゴノート」(画像3)。マリッサは寿退職したものの、チックタックは以前捕まっていないことから、家族に万が一のことがないようにとスパイロボット犬を飼っていたのだ。アルゴノートはしゃべるのはもちろん、通信機能や監視機能なども装備。なおかつ、足の1本を引っ張るとフレームがむき出しになるのだが、そこにモード切り替えスイッチがあり、監視から戦闘に切り替えると、某携帯電話のお父さん犬もビックリのスーパーアクションを披露してくれ、頼れるボディーガードにもなるというわけだ。

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次に、セシルが身につける「ハンマー・ハンド」(およびブーツ)が、一種のパワードスーツ系(画像45)。電子フィールドを作り出し、パンチをすることで超人的な衝撃波を生み出すことができるというもので、戦い方によっては大の大人を10人ぐらいまとめて吹っ飛ばせるほどの威力を持つ。ちなみにレベッカの愛用武器はあまりロボットとは関係なく、「電磁ムチ」だ(画像6)。

そのほか、前3作で活躍したスパイガジェットの数々も登場。そのひとつが、第3作「スパイキッズ3 ゲームオーバー」に登場した「バトル・メック」(画像7)。どんな攻撃にも耐えられる防御用スーツで、いわゆるパワードスーツ系。もっとも、こちらは主人公たちが実際に着用するわけではないので、どこに出てくるかは映画館でのお楽しみ。さらに、第2作「スパイキッズ2 失われた夢の島」に登場した「スパイロボ/ラルフ」(画像8)もちょこっとだけ活躍。スパイキッズの身の回りのことから情報収集までさまざまなことをサポートしてくれるメカである。

これまで活躍したスパイガジェットがあちこちに登場するので(今回は活躍するとは限らないけど)、前3作のファンはガジェット探しという楽しみ方もある。また、1作目「スパイキッズ」が01年、第3作が03年公開で、時間がかなり経ったことから、スパイガジェットの中には今の技術なら作るのがそれほど難しくなさそうなものも存在。お子さんを映画に連れて行ってあげた時、お父さん(特に理系の人)ならあのガジェットは今の技術ならこうすれば作れる、あれはまだこの技術が足りない、なんてことを考えながら見ることもできるというわけだ。

そして、10人兄弟で育ち、自身も5人の子どもがいるロバート・ロドリゲス監督ならではの、家族愛も本作の根底に流れるテーマのひとつ。マリッサとレベッカという義理の親子が打ち解けていく様子や、子どもたちと触れあう時間は仕事に成功してからと家庭を顧みないウィルソンが同僚に「子どもを抱きしめてあげられる時間は今だけだ」といわれて考え方が変わっていく様子など、そういった点も見所。子ども向けというだけでなく、観る人の立場によって色々なとらえ方のできる多層的な作品が本作なので、ガジェットの楽しさと一緒に、そうした部分もぜひ味わってみてほしい。

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