19日開催の筑波大学の新技術説明会、ロボット関連は2件
小型ロボットに柔軟性を持たせる技術と空間の知能化技術
7月19日に科学技術振興機構JSTホールで行われる、筑波大学の「新技術説明会」。13時から17時まで6つの説明が行われ、その内のふたつがロボット関連となっている。
1件は、同大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻准教授の望山洋氏による「柔軟ロボット学によるロボットモーション革命」だ。プログラムの3番目で、14時40分から15時10分まで行われる。新技術の概要は、「小型ロボットに俊敏性を付与し、その動作を劇的に変化させる」ものという。紹介されるのは、「弾性体の飛び移り座屈」という力学現象を利用した瞬発力発生機構だ。極めてシンプルな機械構造でありながら、瞬発力を繰り返し発生することができるのが特徴だという。帯状弾性体をたわませるだけの機構があればいいのである。想定される用途としては、サイズや重量制限の厳しい月・惑星探査用ローバーの推進機構、子ども向けのメンタルコミットロボット、小動物に匹敵する俊敏な動きを見せる移動ロボットなどとしている。
そしてもうひとつがこの日の最後となる、6番目のプログラムの「省エネルギーと人を見守る空間知能化技術」だ。説明は16時25分から16時55分まで行われ、技術を開発したのは同大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻准教授の中内靖氏だ。消費エネルギーの見える化、省エネ促進システム、高齢者見守りシステム、学童の登下校時の安全を見守るシステムなど、独自提案のセンサを用いた空間知能化技術である。個々の家電製品の消費電力を無線通信によりリアルタイムの計測を可能とする「インテリジェントタップ」、人の存在の有無、温湿度、照度を無線通信によりリアルタイムに計測できる「ユビキタスセンサ」、服薬状況をセンサにより把握することのできる「センサ薬箱」、人の作業状況を記録することのできる「ユーザ装着型デバイス」などのセンサを用いることで実現するとしている。
説明会の定員は100名で、事前登録制。参加費は無料だ。なお、今回の説明会では、ほかにも寝っ転がっても裸眼で立体視できるという「汎用性の高い立体映像技術」などもある。申し込みはこちらから。