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TOP >  メディア >  映画 >  記事2010年07月02日-a

人工臓器で延命が可能になった近未来が舞台の
SFサスペンス映画「レポゼッション・メン」封切り

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「レポゼッション・メン」が本日、7月02日より公開となった。ジュード・ロウが主演し、フォレスト・ウィテカー、アリシー・ブラガらが競演、監督をミゲル・サポチニクが努めるSFサスペンス映画だ。配給は東宝東和、TOHOシネマズ みゆき座などで全国ロードショー。

ストーリーは、現代より20年後の近未来が舞台となる。この時代、心臓、肝臓、腎臓といった重要な内臓から関節や眼球まで、ありとあらゆる器官の人工臓器が開発されており、人々は臓器不全やガンの心配もなく、桁違いの長寿を堪能していた。しかし、人工臓器を提供するユニオン社は、人工肝臓6800万円、人工腎臓4700万円、人工眼球3100万円、さらに最新型の人工心臓ともなれば8000万円という、一軒家や超高級車が購入できるような高額を設定していたのである。当然、一般人はローンを組んで購入するしかなかった。

収入が伴わない高額ローンも危険だが、真に恐ろしいのは、返済不可能と判断された時。ユニオン社所属の「レポゼッション・メン」と呼ばれる特殊工作員たちが出動、強制的に人工臓器が回収されてしまうのである。もちろん、人工臓器の回収は、それを使用していた人間にとって死を意味する場合も多々あったが、すべては合法とされていた(回収を妨害する者を排除することすら認められていた)。

レミー(ジュード・ロウ)は、入社前からの親友であるジェイク(フォレスト・ウィテカー)とコンビを組んでレポ・メンとなり、今ではユニオン社ナンバー1コンビとして活躍していた。しかし、妻のキャロル(カリス・ファン・ハウテン)は血生臭い仕事を嫌い、販売係への転属願いを出すよう幾度となく訴えるが、レミーは聞かない。やがて、キャロルが不満を爆発させて幼い息子を連れて家を出た時、やっと転属を決意する。ジェイクに考え直すように説得されながら、最後の回収へと向かうのだが、そこで待っていたのが不慮の事故だった。回収相手の人工心臓を停止させるための電気ショック装置がショートし、レミーは吹き飛ばされ、身体に大ダメージを負ってしまったのである……。

気がつくとレミーはベッドの上。しかも、最後の仕事での事故により、生来の心臓が失われ、8000万円の最新のユニオン社製人工心臓が埋め込まれていた! 回収する側から、回収される可能性のある側へと回ったレミー。給料のいいレポ・メンに戻れば支払いを滞らせる心配はないため復帰を果たすが、いざ取り立てようとすると、かつての冷酷なまでのレミーはどこかへ行ってしまっていた。ナンバー1のレポ・メンの姿はもはやどこにもなく、いたずらに時間が過ぎ、最後通告が届く事態に。ジェイクのお膳立てしてくれた簡単な回収作業さえやり遂げられなかったレミーは仕事を放り出し、遂には自分がレポ・メンに追われる立場となってしまう……。

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そんな彼は、ドラッグの禁断症状で倒れていたクラブ歌手のベス(アリシー・ブラガ)を助け出す。ベスは10個もの人工臓器を持っており、そのローンを払えないため、逃亡生活を続けていたのである。互いの境遇に共鳴し、惹かれ藍ながらふたりは廃墟に姿を隠し、この状況を生き抜くための策を練る。今や大親友だったジェイクですら最強の敵として追跡してくる中、レミーとベスはすべてを精算すべく、顧客データにあるふたりのデータを書き換えようと、ユニオン社の本社ビルへの潜入を試みる。そして明らかになる、衝撃の事実。レミーとベスは生き延びることができるのか?

なお、本作は原作者のエリック・ガルシアが全面的に脚本に携わっていることもポイントとなっている。ガルシアは映像化を想定して短編を書き上げ、それを長編小説化する作業と並行して、映画版のシナリオを執筆。原作者の理想とする形での映画化実現したのである。

また、公式サイトからリンクしている「ユニオン社公式サイト」(英語版)も面白い。本当に実在するかのようなサイトの作りをしており、各種人工臓器を「買う」ことも可能。正確には、「BUY NOW」ボタンがついていて、それを押すと各種情報を入力した上に「SUBMIT」ボタンを押し、ユニオン社に情報を送信する形となる。実際に人工臓器を申し込めるかどうかは、ぜひ自分でご確認あれ。

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