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ROBOSPOT利用不可のKinopyが取った大胆な裏技&
因縁の対決のメイン! 「できんのか!6」後編

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本記事に関しましては、新企画で実験中の「東京ロボスポーツ新聞」、略して東ロポという少々アヤしい媒体として取材しております。

去る9月25日に、秋葉原のKONDO ROBOSPOTで開催された、草加ロボットプロレスリング主催のロボットプロレス興行「できんのか!6」。後編は、戦前から注目された第4試合「Kinopy対キョンキョン仮面」と、メインイベント「サンダーボルト対ナガレゴールド」の2戦をお届けする(リポート記事前編はこちら)。

第3試合終了後の、リング調整を兼ねてのトイレ休憩の前に流されたのが、11月03日開催の次回興行「できんのか!7」で行われる新趣向のトーナメントについてのプロモ映像。草加ロボットプロレスリングを支援している有限会社浅井製作所のねじあさい氏が登場して語り出した。なんと、総統の生まれ故郷が草加市だそうで、同氏はそれもあってここ3年ほど、草加商工会議所まつりでできんのか!のサポートをしているそうである。

そしていよいよ本題。同氏の家には、古くから伝わる伝説の8本のネジ「ドラゴンネジ」というものがあるという。マイナス丸、座付き、チタン皿、1.7ナベ01、ヘクサロビュラ、低頭、超低頭、ナベ01 BOを集めてある呪文を唱えると、ネジの神様「ネジロン(螺子龍)」が現れ、どんな願いも叶えてくれるというのだそうだ。そして、ねじあさい氏は20年もの歳月をかけてさまざまな文献を読み漁って、ついに8本を発見するに至ったのである。

あとは、「出でよネジロン! そして願いを叶えたまえ!」と唱えるだけだったのだが、その前に溜まっていた仕事を済ませてしまおうと全国のロボットビルダーに発送するネジの袋詰め作業をした真面目さが運の尽き。誤ってドラゴンネジを混入させてしまい、全国のビルダーに送ってしまったのである。そこで同氏は、8本のネジそれぞれが届いたビルダーに集まってもらい、できんのか!7で8本総取りをかけた「天下ネジ武道会」を開催するとしたというわけだ。優勝して8本のネジを全部揃えた人には、ネジロンに願いを叶えてもらう権利が与えられるということである。心当たりのある方は、ぜひ張り切って出場してもらいたい。天下ネジ武道会開催のプロモ映像はこちら

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【第4試合 シングルマッチ15分1本勝負 Kinopy対キョンキョン仮面】

それでは試合リポートに戻り、セミファイナルのシングルマッチ15分1本勝負「Kinopy」vs「キョンキョン仮面」。カードが発表されてから、KinopyがKONDO ROBOSPOTの利用規約に抵触している(近藤科学製サーボのみを使用したロボットのみが利用できることが利用条件)ことが判明し、一時は試合中止も取りざたされた、問題の一戦。東ロポ編集部ではあらゆるツテをたどって情報を収集したが、Kinopyが「ROBOSPOTには絶対に迷惑をかけないから大丈夫!」と宣言していることしかわからず、中止だけは避けられるようである。秘策を用いて決行するということで、当日を待つしかない形となっていた。

そして、いよいよ両者が登場。Kinopy、まさかのサーボ全交換か……!? それとも、店内には入らずにROBOSPOT前の路上で、スクランブル・バンクハウスマッチか!? と花道奥のゲートに注目すると、何もやって来な……ではなくて、透明のKinopy! ……まぁ、とにかく、記者を初め、「見える人には見える」脳内Kinopyが入場してきたのであった。しかし、カメラで撮影すると、掲載画像の通りにちゃんと(?)写っており、幽体離脱か別次元に潜行していたのか、キョンキョン仮面と闘っていたことが判明。決して、別の場所で撮影したKinopyを必死にトリミングして合成しただけの画像ではないので、誤解なきようお願いしたい。キリヌキのスキルが上がった! ……などと内心喜んでいるようなこともないし、草加ロボットプロレスリングと東ロポ編集部が癒着して、読者をだまそうとしているなんてことも、マスコミの端くれとして絶対にない! ……ような気がするというかなんというか、あんまり突っ込まないでください。

試合は、早い段階でお互いの大技が炸裂する展開に。まずはキョンキョン仮面が、人をも吹き飛ばし兼ねない大出力のエアストリーム攻撃を繰り出す。Kinopyは空中高く放り投げられ、入場ゲートに激しく激突。「いたた……」と必死に身体を起こし、リングに戻れたのはリングアウト寸前のカウント19である。それを受けてKinopyも全能力を解放。癒し系ロボットとは思えないような、放射線がたんまりとばらまかれていそうな大技「Kinopyエクスプロージョン」を炸裂させたのだ。会場自体が崩壊しかねない猛烈な破壊力をまともに受けて、キョンキョン仮面は完全なTKO。キョンキョン仮面が、本日ふたり目となる担架での退場となり、第4試合は決着した(試合の模様は第5試合と連動した映像のため、後ほどリンク先を掲載)。

Kinopy○(3分31秒 Kinopyエクスプロージョン→レフリーストップ)●キョンキョン仮面

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【メインイベント 遺恨清算!魔術VS呪術 時間無制限1本勝負 ナガレゴールド対サンダーボルト】

いよいよメインイベント。「ナガレゴールド」対「サンダーボルト」による、「遺恨清算!魔術VS呪術 時間無制限1本勝負」だ。日本の誇る金色の魔術師ナガレゴールドを、カナダの呪術師サンダーボルトがニュース番組で挑発したことから始まった両者の因縁。前回「できんのか!5」(2009年11月03日)では、サンダーボルトが敗北し、祖国カナダでバッシングされて、追放となる悲運を味わった。しばらく姿を消していた彼は、今年08月に行われた第18回ROBO-ONE in 新発田に復帰。ナガレゴールド出場のウワサを聞きつけ、復讐のために駆けつけたのである。が、ニセモノしかおらず、肩すかしを食らった彼は、怒り心頭という状態だ。

一方のナガレゴールドはそんなサンダーボルトを冷ややかな目で見ており、事前の記者会見でも軽くいなしている。ただし、そうした温度差はあるものの、サンダーボルトが来るならいくらでも受けて立つという構えだ。記者会見では、観客も含めてあらゆる人がズッコケてしまうというナガレゴールドの魔術「時報」に対し、「策がある」と述べたサンダーボルト。はたして、どんな方法で時報破りを実現するのか。そして、この結末は……!? なお、東ロポ編集部も取材した記者会見の模様は、こちら

試合は、体格で勝るナガレゴールドが、モンゴリアンチョップなどの重い打撃技で有利に進めていく。ナガレゴールドは脚部のゴールドも輝きを増しており、メインイベンターとして光り輝いている感じだ。そして早くもナガレゴールドが時報を繰り出そうとした時、「ピッピッポーン!」の発動まで若干時間がかかる隙を突き、サンダーボルトが得意のタックル技「サンダースピア」を繰り出して時報封じに成功。

しかし、そこで浮かれたのがまずかった。ナガレゴールド、まさかのニセモノとの入れ替わり。ただのパネルとなったが、サンダーボルトは気がつかない。パネルを踏みつけて悦に浸っているサンダーボルトの背後から迫っていったのが、本物のナガレゴールド。そして、背後からサンダーボルトを抑え込んでおいて、時報を発動! 観客席も大混乱!! もちろん、記者もその瞬間は撮影できず。

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リングに目をやると、両者ノックアウト状態という状態。時報は自らもズッコケさせてしまうのか。そしてカウントが数えられ、ナガレゴールドは立ち上がったが、サンダーボルトは10カウントで立ち上がれず! ナガレゴールドが復讐に燃えるサンダーボルトを返り討ちにしたのであった。試合後、サンダーボルトは必死に審判にクレームをつけるが、裁定は変わらず。今回は時報というよりも、パネルに負けたといったところだろうか。ROBO-ONE予選、記者会見と2度もダマされていたにも関わらず、大一番の1戦でも3度目の轍を踏んでしまったのが痛かった。何か画像認識的に問題があるのかも知れないが、この辺りの改善が、復讐を成し遂げるためのカギとなるのではないだろうか。しかし、二度も破れてしまったサンダーボルトの今後が心配である……。第4試合と合わせた試合の様子はこちら

ナガレゴールド○(7分7秒 時報→KO)●サンダーボルト

以上、できんのか!6、いかがだっただろうか。さまざまな趣向が凝らされ、ちゃんとプロレスしたなかなか楽しい興行であった。次回は、11月03日(水・祝)の草加商工会議所まつり内で開催される、「できんのか!7 ~天下ネジ武道会~」。8本のドラゴンネジを巡る、ツワモノたちのガチンコバトルに期待だ。場所は、草加市綾瀬川左岸広場。10時から開催で、観戦は無料となっているので、ぜひ足を運んでいただきたい(屋外のため、雨天時は中止なのでご注意を)。

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